今回はアドラー心理学ブームの火付け役となった「嫌われる勇気」と、続編である「幸せになる勇気」を、ぐいっと読んで要点と所感をばばっとまとめました。(まずは嫌われる勇気)
私も10年くらい前に一度読んで感銘を受けたのですが、年齢を重ねて再読したらまた異なる発見がありました。何度も見返し、実践を重ねていくことで身につくと思うので、今後も見返しやすい要約を自分で作ることにしました。

個人的要点の羅列
- 世界及び人生はどこまでもシンプルである。複雑にしているのは「わたし」自身。
- 人は誰しも自らが意味付けをほどこした主観的な世界に住んでいる。
- 人は変われる、誰もが幸せになれる。
- 目的論
- 何かしらの目的が先にあって、達成する手段として不安や恐怖といった感情をこしらえている。
例 引きこもり
「外に出たくない」(目的)から、過去のトラウマ(記憶)を呼び起こしている。外に出れない自分であることで、周囲から丁重に扱ってもらえたり、その他大勢の中に埋もれ、見劣りする自分に向き合わなくてすむ。
- 何かしらの目的が先にあって、達成する手段として不安や恐怖といった感情をこしらえている。
- 大切なのは何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである
- ライフスタイル
- 性格や気質のこと。施工や行動の傾向。自ら選び取るもの。つまり選び直すことも可能。
- 勇気づけ
- 横の関係に基づく援助のこと。他者を上から評価しない。純粋な感謝の意を伝える。人は感謝されたとき、他者に貢献できたことを知る。
- 人は自分には価値があると思えたときにだけ、勇気を持てる。
- 人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである
- 劣等性は客観的な事実ではなく、主観的な解釈
- 優越性の追求
- 向上したいと願うこと、理想の状態を追求すること
- 劣等コンプレックス
- 自らの劣等感をある種のいいわけに使い始めた状態
- 優劣コンプレックス
- 自らの劣等感が強いからこそ、優れていることを、ことさら誇示しようとする。劣等感の裏返し。
- 人生は競争ではない。誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけば良い
- 健全な劣等感とは、他者との比較ではなく、理想の自分との比較から生まれる
- 対人関係の軸に競争があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れられない
- 他者の幸福を私の負けであるかのように捉えているから、祝福ができない
- 行動面の目標
- 自立すること
- 社会と調和して暮らせること
- 心理面の目標
- わたしには能力がある、という意識
- 人々は私の仲間である、という意識
- 人生のタスク
- 仕事のタスク
- 信用によって成立し、成果という分かりやすい共通の目標があるので協力し易い。仕事がなくなると他人の関係に戻る。
- 交友のタスク
- 仕事を離れた、もっと広い意味での交友関係。強制力がないため、踏み出すのも深めるのも難しい関係。
- 愛のタスク
- 大きく恋愛関係と家族関係。人は自分らしく自由に振る舞えると思ったときに愛を実感する。
- 仕事のタスク
- 人生の嘘
- 様々な口実を設けて人生のタスクを回避しようとする事態
- 承認欲求を求めることを否定する。他者から承認されるため、期待を満たすために生きてはいけない。賞罰教育の影響である。
- 課題の分離
- 自分の課題と他者の課題を分離していく必要がある。他者の課題には踏み込まない。その選択によって起こる結末を最終的に引き受ける人は誰か?で考える。
- 自分の最善を選ぶこと。その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、自分ではどうしようもできない。
- 傾向性。きわめて自然な欲望であり、衝動。
- 自由とは、傾向性に逆らい、他者から嫌われることである。他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わない限り、自分の自由を貫くことはできない。
- 共同体感覚
- 他者を仲間だと見なし、そこに自分の居場所があると感じられること。
- 共同体の範囲は無限大。国家や人類、時間、動植物、宇宙すべてを含む。
- わたしとあなた、自己への執着を他者への関心に変えていく。
- わたしは共同体の一部であって、中心ではない。私はこの人に何を与えられるか?が共同体へのコミット
- わたしは共同体にとって有益なのだと思えたときに、自らの価値を実感できる。
- 横の関係
- 褒めると言う行為は、能力のある人がない人に下す評価という側面がある。縦の関係の目的は能力の劣る相手を操作すること。そこには感謝も尊敬も存在しない。
- 同じでないけれど対等
- 劣等感は縦の関係から生じる意識
- 自己受容
- 自己肯定ではなく、自己受容。できない自分を受け入れる。できるように前に進む。肯定的な諦め。
- 他者信頼
- 他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけない。信頼することを恐れていたら、結局は誰とも深い関係を築くことができない。
- 他者貢献
- わたしの価値を実感するためになされるもの。
- 幸福とは貢献感
- 普通であることの勇気
- わざわざ自らの優越性を誇示する必要はない。
- 人生とは連続する刹那
- われわれは、いま。ここにしか生きることができない。いま、ここが充実していればそれでいい。
- 計画的な人生など、必要か不必要かの前に、不可能である。
- 人生はつねに完結している
- 人生における最大の嘘、それはいま、ここを生きないこと
所感
「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」は、中々衝撃的でした。衝撃を受けつつ、そうかもな・・と。
そこでまず便利だと感じたのは「課題の分離」でした。自分ではコントロールできない他者の評価に、いちいち神経をすり減らしても仕方がない、いっそ嫌われてもしょうがない。知らんし。というマインドは、今も心の支えになっています。
その上で、他者信頼と他者貢献で所属感を得て幸福感を得る(共同体感覚)ことは、やや難しい概念でした。
私の頭がまだ縦の関係に捕らわれているからかもしれません。。会社の仕組みが基本的には縦割りで、上司が部下を教育し、評価することが当然のような雰囲気の中、心の底から横の関係で会社の人と繋がることができていない気がします。難しい。。
なので自身のコミュニティ(共同体)の範囲が仕事に傾注していると危険ですね。心に余裕がなくなり、劣等コンプレックスの渦に巻き込まれそうになります。誰かと比較し優劣をつけても意味がないのに気にしてしまう。
一方、無垢な娘(1歳)の姿を見ると幸せを感じるのは、他者信頼(純粋な愛)と他者貢献(子育て)で所属感(家族)を得ているからだと思います。会社のメンバーを家族のように想える勇気が必要なのか・・、そういえば昔そんな自己啓発本がありました。こういう事か。
自分の幸せは自分の心が決める。自分の居場所は自分で作る。それは誰かの役に立つことで得られる。人間は平等ではないけど対等、比較しても意味がない。このあたりが個人的な本書のポイントです。10年前に読んだ時よりも多少腹落ち感があったのは、いい歳の取り方をした証ですかね 笑。
また10年後に読み返したいと思います。




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