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oniku

・生まれも育ちも現在も(未来も?)大阪

・事業会社3社で12年以上ブランドマーケティングを実行中の現役中堅マーケター

・公益社団法人日本マーケティング協会認定資格「マーケティング・マスター」

・マーケティング自体が好きで、ほぼ趣味でもあり、これまで読んだ関連書籍は121冊 ※2024年12月時点

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62.未来を予測する脳に対して、予想を超える広告、予想通りの広告の役割とは?

マーケティング思考の活用

なぜ「意外性のある広告」は記憶に残り、「予測どおりの広告」は安心するのでしょうか?

私たちの脳は、常に“未来を予測しながら”世界を処理しているそうです。

歩くときも、会話するときも、広告を見るときも——
脳は次に起こることを先回りして想像し、その予測と現実のズレを使って学習しています。

この仕組みを理解すると、
「なぜ面白い広告が刺さるのか」
「なぜ一貫性のある広告がブランドを強くするのか」
がひとつの線でつながりますね。

この記事では、脳科学の“予測処理”という考え方を軸に、広告とブランドの働きをわかりやすく整理してみます。

人の脳は「予測マシン」である

現代の脳科学では、
脳は外界を受動的に処理しているのではなく、
つねに“次に起こること”を予測しながら世界を理解している。と考えられている(予測処理理論)。

そのため脳は、日常のほとんどを“予測の一致”として処理し、ほんの一部の“予測外れ”に強く反応します。

ポイントはこの2つ:

予測どおり=安心・信頼・エネルギー節約

予測外れ=注意喚起・感情喚起・記憶強化

この仕組みは、人が広告を見るときにもフルに機能。

なぜ意外性のある広告は刺さるのか?

広告を見ているとき、脳は自動的に先の展開を予測します。

この表情は感動系だな

この音の入り方は商品のドン落ちだな

この構図はよくあるパターンだな


ところが——
その予測を裏切られた瞬間、「予測誤差」が発生します。

これが “笑い” や “驚き” の正体であり、
脳は一気に注意と記憶を強化します。

予定調和を崩す広告が記憶に残るのは、
脳の構造そのものに働きかけているから。


SNSでズラした表現や変な広告が強いのもこのためですね。


一方で、強いブランドは「予測一致の反復」で作られます。

面白いのはここから。

驚きは“瞬間的な強さ”を生むが、
ブランドを強くするのはむしろ 予測どおりであることの反復 です。

なぜなら——

予測が当たると脳は安心する

一貫性は“信頼モデル”をつくる

同じ世界観の繰り返しは脳内で強い結線(神経回路)をつくる


ロゴ、色、言葉、体験、価値観……
こうした要素が一貫して積み上がることで、
「そのブランドらしさ(ブランド・スキーマ)」が消費者の脳に形成されます。

この繰り返しが
ブランド想起・指名買い・ロイヤルティ を生むのです。

では“予測一致”と“予測外し”はどう組み合わせればいい?

よく言われる 80%(一致) × 20%(外し) は、厳密な科学値ではないです。

ただし、

脳は大部分の安定を求め、
少しの意外性に強く反応する

という構造と、
デザイン・クリエイティブ・ブランドの実務知見を総合すると、

「大部分で一貫し、一部で意外性を入れる」

これが最も効果的だという経験則にたどり着きまます。

数字は象徴だが、
“多数の一致 × 少数のズレ” の構造こそが本質。

まとめ:ブランドは「予測」で動かし、時々「裏切り」で伸ばす

この記事で見てきたように、

● 予測一致

信頼

安心

一貫性

世界観の定着

ブランド資産の蓄積


● 予測外し

注意喚起

驚き

感情の動き

記憶強化

話題化


この2つは対立ではなく 補完関係 にあります。

ブランドは“予測どおり”で好意をつくり、
“予測外れ”で記憶をつくる。

予測する脳を理解すると、
ブランド体験を「脳の構造に沿ってデザインする」ことができそうですね。

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