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oniku

・生まれも育ちも現在も(未来も?)大阪

・事業会社3社で12年以上ブランドマーケティングを実行中の現役中堅マーケター

・公益社団法人日本マーケティング協会認定資格「マーケティング・マスター」

・マーケティング自体が好きで、ほぼ趣味でもあり、これまで読んだ関連書籍は121冊 ※2024年12月時点

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16.ブランド/ブランディングの本質を理解し、自社が選ばれる確率を高めよう!

マーケティング体系(基礎・フレームワーク)

マーケティングにおいて「ブランド」「ブランディング」は切っても切り離せない関係です。改めて意味や目的、やり方についてまとめ、理解を深めたいと思います。

Oniku
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記事のGOAL
・ブランド及びブランディングについて理解できる
・ブランドに関連する様々な考え方について理解できる
・ブランディングができる

出典
・コトラー入門 著 新井将能
・コトラーのマーケティング・コンセプト 著 フィリップ・コトラー
・ブランド論 著 デービッド・アーカー
・確立思考の戦略論 著 森岡毅、今西聖貴
・The Art of Marketingマーケティングの技法―パーセプションフロー・モデル全解説 著 音部大輔
・ブランディングの誤解 著 西口一希

ブランドとは?

まず教書書に書いてある「ブランド」の定義はこちらです。
ブランドは、同じニーズを満たすために設計された他の製品やサービスから、何らかの方法で、その製品やサービスを差別化する特徴を加えた製品やサービスのこと。

やや硬い印象ですね。笑
私は、ブランドは「生活者の頭(記憶)の中にある、便益と独自性を持ったモノやサービス」と理解しています。
まずポイントはブランドはあくまで生活者の頭(記憶)の中にしか存在しないことです。次に「便益」があることです。人間は自分にとって役にたつ情報しか記憶しません。そして「独自性」があることです。「差別性」でも良いですが、生活者にとって重要なのは他との差分だけではなく、代替不可能な違いなので、「独自性」という言葉が適切かと思っています。

ちなみに巨匠たちがブランドを言い表した名言はこちら↓↓

ブランドとは、何らかの意味と連想を担った記号のことである。だが、優れたブランドの機能はそれだけにとどまらない。ブランドが製品やサービスに独自の趣を添えるのである
フィリップ・コトラー

オレンジはあくまででもオレンジであり、たんにオレンジに過ぎない。消費者の80%が認知し、信頼を寄せているサンキスト・オレンジになるという偶然に遭遇しないかぎりは。 
サンキスト・グロワーズCEO ラッセル・ハンリン

世の中にはコーヒーとスターバックス・コーヒーがある。

ブランドの目的

続いてブランドの目的・メリットについて、2つの視点でまとめます。

  • 消費者視点
    • 製品の製造元の識別
    • 責任の所在の明確化
    • リスクの削減(特に失敗リスク)
    • 探索コストの削減
    • メーカーとの約束、契約、協定
    • 自己イメージを投影させるシンボリックな装置
    • 品質のシグナル
  • 製造者(メーカー)視点
    • 独自の特徴を法的に保護する手段
    • 製品の取扱や追跡を単純化するための識別手段
    • 満足した消費者への品質シグナル
    • 製品にユニークな連想を与える手段
    • 競争優位の源泉
    • 財務的成果への源泉

なかなか多いですね。笑
個人的には黄色マーカーのところが重要で、ブランドの目的は「⒈ブランド選択の第一想起を獲得し、自社製品を選択してもらう確率を上げること」と、「⒉情緒価値や自己実現/表現価値などの高度な付加価値を与えてより高いwillingness to pay(支払意思額)を引き出すこと」「⒊商品・サービスや企業の存在意義(ESG経営など)を通じて、社内外のモチベーション強化や優秀な人材の獲得」だと理解しています。
例えば私の場合、子どものパーティの飲み物を買おうと思った時に、コカ・コーラを第一想起してお店の棚に行き、そこにはPB(プライベートブランド)のコーラが100円で、コカ・コーラが150円だとしても、何も考えずに(例え中身から得られる価値は同じでも)コカ・コーラを購入します。

ブランディング&ブランドエクイティとは?

ブランディングとは、消費者の頭の中にブランドを築いていく活動だと言えます。
「ブランドエクイティとは、製品やサービスに与えられた付加価値のことであり、企業にとっては心理的価値と財務的価値を持つ重要な無形資産である」と定義されています。
ブランドエクイティを分解すると以下のようになります。(アーカーモデル)

1.ブランド・ロイヤルティ
ブランド・ロイヤルティは、すべてのブランド価値の中核をなす。なぜなら、ロイヤルティは一度獲得するとなかなか失われないからだ。(指標例:ブランド好意、利用回数/金額/間隔、ウォレットシェアなど)
ただ、ダブルジョパディの法則によると、ロイヤルティだけを高めることはできず、ブランドの浸透率に併せて上がっていくため、過度なロイヤルティ施策への注力は要注意。

2.ブランド認知
人々は見慣れたものを好み、なじみのある商品にはあらゆる類のプラスの特徴を見出そうとする。ブランド認知とは消費者の「記憶の地図」の中に“居場所”を持つこと。「一貫性のある接触頻度」・「感情」・「関連付け」によって強化され、ブランドは想起しやすい長期記憶となる。

3.知覚品質
消費者がある製品やサービスを、各自の購入目的に照らして代替品と比べた際に知覚できる品質や優位性のこと。ブランド体験後に形成されることが多く、リピート購入に影響する。(例 おいしい、軽い、高速、高級感があるなど)

4.ブランド連想
何であれ顧客にそのブランド(主にブランド名)を連想させる意味やイメージ。個人的にはエクイティの中で最も重要なのではと思っています。
連想をつくるポイントは
・一貫したメッセージング
・ロゴ・色・音などの「視覚・聴覚的な記号」を活用
・感情を動かすストーリー設計(感情記憶)
・想起されたい「オケージョン(CEP)」との結びつきを強化し、複数もつ。

◼️ブランド連想例
 ーオケージョン/CEP(のどが乾いた、疲れた、リラックスしたい)
 ー製品特性(クレスト、ボルボ)
 ーデザイン(カルバン・クライン、アップル)
 ー社会貢献活動(エイボン、パタゴニア)
 ー品質(レクサス、サウスウエスト航空)
 ー国際的(VISA、フォード)
 ーイノベーション(3M、ヴァージン)
 ーシステム・ソリューション(IBM、セールスフォース・ドットコム)
 ーブランド・パーソナリティ(メットライフ、シンガポール航空)
 ー象徴(ティファニーの青い箱、マクドナルドのゴールデンアーチ

5.その他の所有資産
特許や商標など

消費者のプレファレンス

消費者のブランドに対する相対的な好意度で、選ばれる確率。主にブランド・エクイティ、価格、製品パフォーマンスで決定される。プレファレンスが高まると、自社のブランドが選ばれる確立が高まる。価格や製品パフォーマンスも最終的にはエクイティ(ブランド連想や知覚品質)になっていく。
こちら詳しい内容についてはこちらを参照ください。

ブランド・アイデンティティ(ブランド定義書)

どういうブランドとして生活者に記憶・想起されたいかを、一枚にまとめておくと便利です。施策の一貫性を担保したり、社内外メンバーとの共有や引き継ぎにも有効です。
フォーマットは様々なものがありますが、項目は以下の内容が多いです。

Vision:ブランドが実現したいあるべき姿
Mission:ブランドが担うべき使命、なすべきこと
Value:ブランドの行動指針、やるべきこと

Symbol(ブランドの独自資産):ブランド名とリンクしたロゴや形、ジングルなどが該当。知名度と独自性で強さが決まる。

所属する市場やカテゴリー:消費者がニーズを解決しようと思った際に想起される集合。自社及び競合が所属。例 飲料市場、ソフトドリンクカテゴリーなど

機能的価値:消費者に提供する機能的な価値(汚れが落ちるなど)
情緒敵価値:消費者に提供する感情的な価値(感動や興奮など)
自己実現/表現価値:消費者の自己肯定感を高めるような価値(ステータス、所属意識など)

戦略ターゲット:狙うべき最も広い層。狭くならならいように注意
コアターゲット:ブランドを最も好きになって欲しい人物像

ブランドパーソナリティ:ターゲットとの関係性を擬人化して表現(先生、友人など)

代表的なフォーマット例
電通ハニカムモデル

引用:https://damema.net/article/116/

ブランドホロタイプ®・モデル (COUP MARKETING COMPANY inc. )

引用:https://www.coupmarketing.jp/service03/

ブランド戦略

ブランド戦略では、同一カテゴリー内に味違いやサイズ違いの商品を追加したり、異なるカテゴリーに進出したりすることがあります。親ブランドのエクイティを活用することで、効率的に生活者にコミュニケーションできることがメリットです。

親(コーポレート)ブランド:ブランド拡張を生む既存のブランド
サブ(製品)ブランド:新しいブランドを既存のブランドと組み合わせること

ブランド拡張:確立されたブランドを利用して新製品を導入すること
 −ライン拡張:親ブランドが対応している製品カテゴリーの中で、親ブランドを使って新しい市場セグメントを標的とする新製品にブランドをつけること(新味やパッケージ変更など)
 −カテゴリー拡張:現在、親ブランドが対応していない製品カテゴリーに参入する場合に、親ブランドを利用すること(アイスから、お菓子や食品カテゴリーへの展開など)

所感(まとめ)

なんとなく捉えていた「ブランド」ですが、色々調べながらまとめ直すと理解が深まるもんですね。笑
まずはマーケティング課題に基づいたブランディングの目的(1〜3)を決めます。そして施策ごとの一貫性を担保するために「ブランド定義書」をまとめます。定義書に基づいた継続的な活動によって「ブランドエクイティ(資産価値)」を育てて、「メンタルアベイラビリティ(消費者のプレファレンス)」を高めていきましょう!

↓ココナラでこんなこともやっています。興味があればぜひ!
マーケティングとは?がざっくり理解できます 実務10年以上で得た実経験を基に、要点をギュギュッとお届け。

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