今回は戦略を最大化するためのマーケティングミックス、いわゆる4Pについて実例を交えてお話します。※戦略についての詳しい記述はこちら
こんな人にオススメ

・マーケティングの4Pって何?
・優先順位はあるの?
・参考になる成功例が知りたい!
マーケティング・ミックス、4Pとは
始めに、マーケティング・ミックスの4Pは以下のことです。最近では消費者の立場にたって4Cと言い換えたりもしますので、併せてご紹介します。
- Product 企業:製品やサービス
⇄Customer Value 消費者:顧客価値 - Price 企業:価格
⇄Cost 消費者:顧客の時間・金銭・心理/行動的負担
- Place 企業:販売接点
⇄Convenience 消費者:利便性 - Promotion 企業:販売促進
⇄Communication 消費者:相互のコミュニケーション
つまり、「製品やサービス」を作って「価格」を設定し、どこの「販売接点」で、どうやって「販売促進」を行うかを決めるという事です。
例えば、「ポッキー(お菓子)」を「1箱150円」で、「スーパーやコンビニ」で販売し、「TVCM」で販売促進する。という感じです。
ここで大事な視点は、各4P施策が繋がり合って相乗効果を生んでいるか?という点です。例えば「高級ポッキー」を「1箱1000円」で売る場合、適切な販売接点は「スーパー」ではなく「デパート」の方が良いですよね。「フェラーリ」を「3000万円」で売る場合、買える人が少ないので「TVCM」のような広いリーチが狙えるプロモーションは必要ありません。
優先順位はない?
リソースは有限なので、優先順位は必要ですが、基本的には全部大事です。
ただ特に注意が必要なのは「プロダクト」です。理由は「プロダクト体験」がブランドエクイティに大きく作用するからです。良い体験は良い知覚品質とロイヤルティを形成し、再購入と他者への推奨を促します。逆に悪い体験は悪評を流され、他者のトライアルまで阻害されてしまいます。ブランドを弱らせる一番の方法は、中途半端な商品を売る事だと言われています。目先の売上を稼ぐため新商品を出し続けることが常態化した組織がやりがちな失敗で、ジワジワと確実にブランドを蝕んでいきます。当然、異物混入や偽装などをすると一発でアウトです。
成功事例
近年、「プロダクト」だけでは競争優位を築くことが困難になっています。そこで「プライス」や「プレイス」、「プロモーション」で優位性を創る事例が増えてきており、いくつか成功事例を紹介したいと思います。
「プレイス」編 サントリー角ハイボール
一気に大衆を狙ってスーパーやコンビニで拡販するのではなく、まずは居酒屋などの実店舗でのブランド体験を積み重ねて成功。「プロダクト」であるウイスキーを炭酸で割る飲み方提案も秀逸で、ウイスキーが若者にも受け入れられ定着しました。更に近年では糖質OFFダイエットの代表的アルコール飲料としても人気がありますね。
「プライス」編 俺のフレンチ
立ち食いスタイルをベースに客回転を上げて売上を最大化し、一見非合理的な平均料理原価率55%の低価格を実現。開業当時は大きなムーブメントを巻き起こしていました。今では座りスタイルのお店も増えてきて、客回転は大丈夫なのかな?と思いますが、バリュー・フォー・マネー戦略(支払いに対して最も価値の高いサービスを供給)の先駆けではなかったでしょうか。最近はSDGsが後押しして「もったいない消費」という、通常であれば捨ててしまう訳あり食材を使って低価格を実現するお店が増えてきましたね。
「プロモーション」編 ボルヴィック 「1ℓ for 10ℓ」プログラム
ボルヴィックを1ℓ購入すると、ユニセフ(国連児童基金)との連携で、アフリカに住む人々に10ℓの清潔で安全な水が供給される、というキャンペーンでした。2016年に終了しましたが、プロダクトや価格での差別化が難しいカテゴリーでも、プロモーションで優位性を持たせた事例です。今で言うCSRの先駆け的な施策でした。
まとめ
マーケティング・ミックス(4P)
-Product 企業:製品やサービス
-Price 企業:価格
-Place 企業:販売接点
-Promotion 企業:販売促進
大事な視点
・戦略との一貫性はあるか
・4P同士で相乗効果を生んでいるか
・「プロダクト」は下手したらブランドを殺すリスクがあるので要注意
・「プロダクト」だけで競争優位を築くことは困難であるため、「プライス」「プレイス」「プロモーション」で独自性を持たせることも重要
・戦術一つだけを見ると不合理でも、全体を俯瞰して見れば合理的な場合があり、むしろ積極的に組み込みたい




コメント